【ママリ掲載記事】発達に課題のある子どもが保育所で療育を受けられるように。訪問型支援で共働き家庭をサポート
COLUMN
保育所で発達支援(療育)を受けられる「AIAI VISIT」
特別支援を必要とする子どもたちや微細・粗大運動、注意力の欠如、感覚処理障害を持つ子どもたちと関わった経験を持つアメリカの作業療法士が考案した、運動科学に基づいた幼児向けの運動プログラムです。
Break it Kidsは、子どもたちが映像を通して壮大な冒険を体験し、さまざまな問題をクリアしていくプログラムであり、子どもたちの自己調整をサポートします。担当の支援員が、子どもと一緒に身体を動かしながら取り組みます。
保育所等訪問支援をおこなっているAIAI VISITでは、個別支援を中心に実施していますが、子どものニーズや成長に合わせて、集団支援、間接(観察)支援も実施。
集団生活に困難を抱える子に対しては、徐々に子ども同士が関わることや、集団活動へ関わることができるよう支援していきます。
発達に課題を抱える子を支援する際は、運動機能面への働きかけも大切です。
マット・鉄棒・平均台など保育所等にある身近な教具を使ったり、運動科学に基づいた幼児向けの運動プログラム「Break it Kids」で楽しく体を動かしたりして、その子の運動機能の課題克服を目指します。
また、個別支援で学習プログラムを提供する際は、保育所等で活動時に使用しているものを用いるほか、IQ(いっきゅう)パズルなどの自社教材などで多角的なアプローチをしていきます。
子どもたちに寄り添う児童発達支援者の存在
発達障害の診断がつかない子どもたちへの支援も
中山先生「児童発達支援を受けているのは、病院や乳幼児健診などで発達障害の可能性を指摘されたお子さんだけではありません。
年齢相応にできることはたくさんあっても、同じ年の子に比べて話せる言葉が少ない、先生のお話を聞けなくて困らせてしまう、お友達とトラブルになりがち…など、集団生活においてお困りごとや心配ごとがあるお子さんたちも利用しています。
発達障害といえば、自閉症や注意欠陥性多動障害、学習障害などをイメージされるかもしれませんが、明確な診断はつかないものの“集団活動で先生、お友達との関わりにうまく入ることが難しい”といった、いわゆるグレーゾーンと呼ばれるお子さんたちもいらっしゃいます」
児童発達支援は“みんなで一緒に”支えること
「たとえばお子さんの言葉の発達を促すためには、健康面、運動面、感覚面、認知面、心の側面、コミュニケーション面というように、お子さんの発達をあらゆる面から紐解いて支援することが大切です。
AIAI VISITでは、トータル90分程度の発達支援の中で、運動プログラムと、指先の動きや言葉・数の学び、思考力の向上を目指す個別の学習プログラムを準備しています」
「そっぽを向きがちなお子さんが、すすんで私とお友達との輪に入ってきたり、お子さんが自分からチャレンジする姿を見たりするときが一番ワクワクする瞬間です。
それが成功しても失敗しても、みんなで一緒に拍手を送るとき、“今日も楽しかったな”と思えます。みんなで一緒に一人のお子さんを見て、一緒に考えて支援している感覚も欠かせません」
きっかけは東日本大震災での体験から
中山先生が児童発達支援に関わる大きなきっかけとなったのは、2011年3月に発生した東日本大震災だったそうです。
被災して家族やお友達をなくしたり、家に住めなくなったりする中で、お子さんたちが日々どのようなことを考えているのか気にしていた中山先生。
ある日、とあることに気づきます。
「空の絵を描こうとしたとき、私は水色を選び、娘は黄緑を選んだのです。“空は震災でなくなったひとたちが下りてくる場所だから”と言っていました。
素敵だね、いいね、と声をかけると、ぐんぐん想像をひろげて絵を描いていくんですよね。
私とは全然違う感覚をもっていることに気づき、子どもの素晴らしさや子育ての面白さを感じました。子どもがのびのびと育っていくための大事な気づきだったと思っています」
「被災後は、大変な中でもみんなで支え合って工夫をする機会が多くありました。こういうときこそアイディアが生まれてくるんですよね。
この経験をいつか子どもたちにも伝えたいと思い、被災後の子育て日記をまとめて大学院へ入学。子どもの育ちや特別支援教育について、広い視野で考えることができました。
一見、何も問題がないような子どもでも、災害などの理由により環境が一変すれば育ちに大きく影響します。
でも、たくさんの大人たちが子どもの育ちに思いを寄せることで、子どもたちが豊かに育っていくことができる社会になればいいな、という思いが明確になりました」
保育所等訪問支援は“チーム”で本領発揮
大学院卒業後、「保育所等訪問支援」をしているAIAI Child Care株式会社に出会った中山先生。
発達に課題を抱えるお子さんや保護者だけでなく、保育所の先生もまた悩み、すべてのお子さんに平等に関わりきれない辛さを抱えていることを知ったといいます。
「ここで私の経験と学びがひとつの線でつながった気がしました。
保育所の先生が困っていることを一緒に考えていくことが、誰も取り残されることなく先生たちやお友達と一緒にたくさんの思い出を作っていくことにつながるし、それが子どもの育ちにつながると気づいたのです」
とはいえ、保育所等訪問支援は児童発達支援事業所での支援とは違った難しさがあると語る中山先生。
保育所の先生方も試行錯誤して悩んでいるため、特に大切にしているのが、“担任の先生の思いを丁寧に聞き取ること”なのだそうです。
「先生方が自信をもって自分たちの保育ができるよう、先生方のいいところをたくさん見つけてお伝えすることが大事であると考えるようになりました。
先生たちから不安が消え笑顔が戻ればお子さんも笑顔になるはず。そう思って今も支援を続けています。
専門的な観点からアドバイスをするというよりは、“チーム○○ちゃん”の一員として、お子さんを理解するための視点を増やすこと。私も先生方にお子さんがどんな園生活を送っているかもっと教えていただこうという気持ちで働きかけています」
これから始まる小学校生活に向けた支援を
AIAI VISITでは、Break it Kids以外にも、粗大運動プログラム、学習プログラムの「IQパズル(いっきゅうぱずる)」、「ろんり(論理)」といった独自のプログラムを支援中に提供いたします。
「我々支援員にもっとも求められるのは、子どもとの関係性構築(安心、信頼)と、リーダーや同僚と協働する力(多職種連携)だと思っています。
それに加え、専門的な観点からお子さん一人ひとりにあった課題を選び、お子さんが“やってみよう!”と思える難易度に課題を調整する力も必要です。
保育所や幼稚園生活での困りごとをそのままにしておくと、小学校入学後に大きな悩みに発展したり、学校へ行けなくなってしまったりする可能性も。
早い段階から練習し、お子さんに合ったやり方を考えることで、子どもたちが小学校の生活に期待をもって向かえるよう支援するのが私たちにとって大きな役割のひとつです。
私の悩みなんて小さいことだし…と声をあげられずにいる保護者の方々、ぜひ一度、お子さんの話をお聞かせください」
すべての子どもがのびのび過ごせる毎日を目指して
「児童発達支援や保育所等訪問支援の仕事は、まだまだ始まったばかりの新しいお仕事です。
お子さんが大きな行事を乗り越えたこと、何かができるようになったことなど、先生方から報告を受けたときはとてもうれしいです。
いつもお子さんと先生が主役。スポットライトを当てるような、ひき立て役として仕事ができたときにやりがいを感じます。
お子さんを真ん中に、お子さんをとりまく大人の思いもまるっと支えたい、そんな包容力のある方とぜひAIAI VISITで一緒に働きたいです。
AIAI VISITでは、作業療法士や保育士の方が専門資格と知識を活かして支援を提供しています。一人の子どもに深く向き合って支援ができる、保護者や保育者と一緒に個別最適な子育てを考えていくお仕事です。
すべての子どもが楽しくのびのびと過ごせる毎日を目指して、私たちにできることを一緒に探していきましょう」
AIAI VISITは一緒に働く仲間を募集しています
今回お話を伺った中山先生は二人のお子さんを育てており、仕事と子育てを両立している先輩ママでもあります。
AIAI VISITにはアルバイト・パート社員として週1~3日程度働く子育て中のママも多いのだそう。
家庭やご自身の予定と、担当園の訪問日時を柔軟に調整しながら働き続けることができます。
訪問支援の時間は一回約90分。スキマ時間で効率的に働けるのも、保育所等訪問支援をおこなっているAIAI VISITならでは。
通勤時間は45分圏内で調整してもらえるのも、子育て中にはありがたいですね。
子どもの未来を思い描きながら支援していく、とてもやりがいのあるお仕事。興味のある有資格者の方はAIAI VISITの採用サイトから、お仕事について問い合わせてみてくださいね。
著者:mamari